僕は、定期テストの過去問なんて使わない。
もちろん、著作権的にアウトという現実的な理由もあるけれど、
それ以前に「使う必要がない」と思っている。
定期テストの問題というのは、あくまで「テスト範囲」から出題される。
学校の先生がどれだけオリジナリティを発揮しても、
そのベースは教科書や授業内容、配布されたプリント、そしてワークの中にある。
であれば、使うべきはそこだ。
教科書をしっかり読み、学校ワークをやり込み、塾で配られているプリントで演習を重ねる。
これが王道だし、それだけで十分に戦える。
時々、「この先生は過去問と似たような問題を出すから」という話を聞くこともあるけれど、
僕はその場しのぎの勉強にはあまり意味を感じない。
なぜなら、「今回のテストで点が取れた」という事実以上に、その子が「どうやって点が取れたか」の方が重要だからだ。
過去問で見た問題が出たから高得点だった。
それは果たして実力なのか。
逆に言えば、もしまったく同じ問題が出なかったらどうだったのか。
そこに、すでに不安がある時点で、やっぱりそれは「実力」とは言いづらい。
それよりも、時間をかけて地道に基本を固めた子のほうが強い。
正直、勉強ってそんなに裏技はない。
あったとしても、それは「たまたま」通用しただけで、次回以降に保証された攻略法ではない。
基礎がしっかりしていれば、多少ひねった問題が出ても対応できる。
逆に、基礎があやふやなまま、過去問のおかげで点が取れた、
そんな成功体験は、生徒たちの将来にとって良いとは思えない。
だって、それは「自分の力で勝ち取った点数」じゃないから。
本当に力がついていれば、テストを見た瞬間に「よし、これならいける」と思えるようになる。
そして、その状態にするためにやるべきことは明確だ。
地道に基本を積み重ねること。
派手じゃないし、つまらないかもしれないけれど、これが一番の近道。
テスト勉強に特別なことなんて、実はそんなにいらないんだよ。
やるべきことを、やるべきタイミングで、ちゃんとやる。
それだけ。
それができれば、過去問なんてなくても点は取れる。
そして、それができた子が、次も、またその次も、安定して結果を出せるようになる。
それが僕の考える「本当のテスト勉強」だ。
サクセス未来塾
にっさい花みず木校
中村