僕が中学生のころ、社会を担当していた先生の話。
もう定年間際のベテランの先生で、今でも印象に残っている言葉がある。
「ケアレスミスは、そう簡単には無くならない。それは、これまで15年間、君らがどう生きてきたかの積み重ねだからだ。」
当時は「そんな大げさな」と思ったけれど、今となってはその意味がよくわかる。
ケアレスミスというのは、テストのときだけ突然出てくるものじゃない。
ふだんの生活の中で、どれだけ細部にまで注意を払ってきたか。
「まあいいか」「このくらいでいいか」と妥協してきた積み重ねが、結果として現れているのだと思う。
たとえば、学校のノートを丁寧に書く子は、ケアレスミスが少ない。
逆に、文字が雑だったり、間違いをそのままにしていたりする子は、やはり本番でもミスが多い。
日常の小さな「ずれ」や「甘さ」が、そのままテストの結果につながるんだ。
「ケアレスミスをなくす方法」を探すよりも、まずは日常を丁寧にすること。
僕はそう思う。
特に意識してほしいのは「丸つけ」の時間。
正答に近いからといって、「このくらい丸でいいだろう」と適当に済ませていないだろうか。
その小さな妥協が、知らず知らずのうちに“ケアレスミス体質”を作ってしまう。
正解と不正解の境目をあいまいにせず、「ここが違う」「なぜ間違えたのか」をしっかり見つめる。
その積み重ねが、ケアレスミスを減らすための第一歩だ。
細部へのこだわりは、勉強に限らずすべてにつながる。
字の書き方、ノートの使い方、プリントの整理――そうした小さな部分をおろそかにしないこと。
その姿勢が、結果として“ケアレスミスのない勉強”をつくっていくのだと思う。
サクセス未来塾
にっさい花みず木校
中村